コラム
そもそも非上場企業の事業承継とは?意識をしておきたいポイント
「事業承継という言葉はよく聞くけど、具体的にはいったい何をすれば良いの?」
といった質問を良くいただきます。
「事業承継」というワードでインターネット検索をしても、それぞれの専門家目線の様々な情報が出てきますし、なかなか全体像をつかむことは難しいと思います。
非上場企業の事業承継に関しては
[将来にわたって企業を前進させていくために、「株主」「経営者」「創業家」の3つの立場を次の世代に引き継いでいくこと]
と、ひふみコンサルティングでは整理しています。
それぞれ簡単に見ていきたいと思います。
株主としての承継
会社運営を行っていくうえで、先代から後継者へ、株式の承継は必須となります。
株式の承継は会社にとっても非常に大きなイベントですし、税金や資金など、大きなコストも発生しますので、事前に計画を組み、状況を加味して実施していくカタチとなります。
既に株主が分散している場合などは、次の代にどのような株主構成でバトンタッチするかも重要なテーマとなります。
経営者としての承継
社長業をどのように承継していくか、実際に先代と後継者の気持ちのズレも起こりやすく後継者の葛藤を生みやすい領域となります。
社長業の承継を行っていく上では、「その企業の歴史・価値観・経営者として大切にして欲しい価値観を如何に理解しているか」がまずは重要となります。
その共通の価値観に基づき、どのような体制やスタイルで会社経営をしていくのか、早いタイミングで後継者にも事業承継の打合せに入っていただき、先代と後継者がすり合わせを行いながらバトンタッチに繋げていきます。
創業家としての承継
代を重ねるほど、企業への関与者や株式の保有者が親族で分散していくケースは多く見受けられます。
非上場企業を巡って親族で揉めることが無いよう、「非上場企業の事業承継」の理解を通して、
親族全員が納得して承継に臨める体制づくり・仕組みづくりを行うことは、経営者が本業に集中できる環境をつくり、企業を将来にわたって円滑に繋いでいくうえでも非常に重要な観点となります。
上記は企業によっても濃淡がありますので、その企業にとってのテーマを整理し、優先順位付けを行った上で取り組んでいくことが大切になります。