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非上場企業の株価の評価方法が見直しされる?国税庁が制度趣旨に則った判断をしてくれますように。。。

2025.04.01コラム

「非上場株の相続税算定に「格差」方式の違いで評価4倍」という記事が、少し前の2025年2月1日に日経新聞に掲載されておりました。

記事の内容を整理すると、以下の通りです。
・非上場企業の原則的な評価方法は3種類(類似業種比準方式・純資産価額方式・その併用方式)ある。
・純資産価額方式と類似業種比準方式を比べると、中央値基準で株価に約4倍の開きがあった。(類似業種比準方式による方が金額が低い。)
・そういった背景から、類似業種比準方式の適用割合を上げるために、会社規模の調整を図る納税者も存在している。
・検査院は国税庁に対し「非上場企業の株式を取得した者の間での株式評価の公平性を考慮するなどし、評価制度のあり方が適切なものとなるよう検討を行っていくことが肝要」と指摘し、評価ルールの見直しを求めた。
・国税庁は「まずは必要な実態把握を行う」としている。

平たく言えば、類似業種比準方式で算出される類似業種比準価額を、純資産価額方式で算出される純資産価額に近づけるように、という趣旨の指摘かと思いますが、
個人的には、会計検査院の意見は事実ベースとしては理解できるものの、個人的には少々ナンセンスに感じてしまいます。。。(会計検査院に怒られますが苦笑)

そもそも、現行の評価制度では、
・資産管理会社など事業性の低い会社に関しては、「その会社の純資産≒自由に使える資金」とみなして、純資産価額が多く(株価が高く)採用されるように、
・資産や人を多く抱えているような事業性の高い会社に関しては、「その会社の純資産≠自由に使える資金」とみなして、純資産価額よりも低くなりやすい類似業種比準価額が多く(株価が安く)採用されるように設計されています。

考えてみれば当然の話なのですが、仮に多くの従業員を抱えているような事業性が高い企業において、純資産が5億円の会社があったとしても、余剰資金や金融資産が5億円あるケースは稀で、その大半が事業用資産に置き換わっているケースの方が実態としては多いと思います。

そんな中、相続が発生した際に、「あたなの会社の価値は純資産の5億円です。相続税が発生した場合は、資産を売るなどして用意してください。」と言われても、現実的には難しく、最終的にはM&Aくらいしか資産(非上場株式)を現金に換える方法は無いと思います。

一方で、会社の資産がほぼ上場企業株式や収益不動産で構成されているような事業性の低い会社は、仮に純資産の5億円で株価が評価されたとしても、資産を整理することにより支払うことが可能になりますし、収益資産を個人で保有している場合・法人で保有している場合に差をつけると課税の公平性が失われますので、純資産評価に近い評価になることについては違和感は少なくなります。

そのため、会社の事業規模に応じて、純資産評価と類似業種比準価額に”敢えて”差をつけるようにしている制度に対し、その差について「株式評価の公平性を考慮するように」と指摘するのは、個人的には制度趣旨からして疑問が残ります。

「会社は3代で潰れる」という言葉を耳にした方も多いと思いますが、
これは歴代経営者の特徴を指しているだけでなく、実際には課税の掛かり方も大きく影響していると感じています。
現行の税制度では、あまりに創業家に掛かる負荷が大きく、役員報酬のほとんどが事業承継に掛かる税金に消えているケースや、無理な事業承継スキームにより、法人が多くの負債を抱えているケースも多くあります。

創業家に対する過度な課税強化は、結果的には法人の力を削ぐだけで、最終的には国益としてはマイナスとなりますので、非上場企業の株価評価に関してはもう少し長い目で見てもらい、適切な判断をしてもらえるよう、祈るばかりです。。。換金性が非常に低い資産なんです、非上場企業の株式って・・・!

今回のコラムでは、半ば嘆願の意味も含めた内容でしたが(汗)、次回のコラムでは、もし評価方法が変わるとしたらどのように変わる可能性があるのか、そのタイミングはいつ頃が想定されるのかに関して、考察していきたいと思います。

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